技術士第二次試験の経営工学部門ってどんな専門用語が出るの?
令和元〜7年度の過去問に実際に頻出した「専門用語」を、”20語”に圧縮して体系的にまとめた“使える用語集” を提示するよ。
経営工学部門は、生産・物流マネジメントとサービスマネジメントの二つの選択科目があり、日本技術士会のホームページの 第二次試験 技術部門/選択科目 の「選択科目の内容」には次のように示されているよ。
生産・物流マネジメント:生産計画及び管理、品質マネジメント、物流(包装及び流通加工を含む。)、サプライチェーンマネジメント、生産のための情報システム、QCDES(品質、コスト、納期、環境、安全性)及び4M(人、物、設備、資金)計画、管理及び改善に関する事項並びに数理・情報に関する事項
サービスマネジメント:サービス提供の計画及び管理(プロセス設計及びシステム設計を含む。)、品質マネジメント、プロジェクトマネジメント、サービスのための情報システム、QCDES(品質、コスト、納期、環境、安全性)及び4M(人、物、設備、資金)の計画、管理及び改善に関する事項並びに数理・情報に関する事項
これも既にキーワードだけど、どちらもやはり「マネジメント」が多いね。
それでは、まずは必須Ⅰから。
頻出ワードTOP10は次のとおり。
生産性 / 業務改善 / 標準化 / データ分析 / DX / 属人化 / コスト / 品質 / プロセス / 効率化
結論から言うと、経営工学部門の必須Ⅰは、
①社会・環境課題 ②経営・組織課題 ③生産・物流マネジメント ④DX・データ活用
という4つの領域で語彙が構成されており、ここから抽出した20語が最も出現頻度・汎用性・得点貢献度が高い。
人手不足、品質不正、サプライチェーン混乱、脱炭素、DXといった企業を取り巻く構造的課題に対し、経営工学としてどう生産性と持続可能性を高めるかが問われる。
この20語を軸に答案を組み立てれば、どの年度の必須Ⅰにも対応できる“経営工学OS”が手に入る。
📈 経営工学部門:必須科目Ⅰの頻出専門用語20
① 社会・環境課題(5語)
- 異常気象・気候変動(R7)
- 地球環境への配慮・脱炭素(R7)
- SDGs(R2)
- 少子高齢化・人手不足(R4〜R5)
- フードロス・消費期限問題(R3)
② 経営・組織課題(5語)
- 企業の持続的成長(R7)
- CSR・ESG・マテリアリティ(R6〜R4)
- 働き方改革・在宅勤務(R3〜R2)
- 品質不正・品質データ改ざん(R6)
- チェーンストアビジネス・バリューチェーン(R5〜R4)
③ 生産・物流マネジメント(5語)
- サプライチェーン(SCM)(R2〜R5で連続)
- JIT方式・MRP方式(R1)
- 業務改善・標準化(R5)
- 工程改善・生産性向上(R4〜R6)
- グローバルロジスティクス(R2)
④ デジタル化・データ活用(5語)
- DX(デジタルトランスフォーメーション)(R5〜R3)
- データ活用・データ駆動型経営(R7)
- IoT・スマート工場(R1〜R5)
- AI・機械学習(R5〜R3)
- ビッグデータ・SNS・EC(R3〜R1)
🎯 この20語が“経営工学の必須Ⅰ”で強い理由
- 必須科目Ⅰは、企業や社会が直面する“横断的な経営課題”を問う。
- 社会課題 × 経営・組織課題 × 生産・物流マネジメント × DX・データ活用が中心となる。
- 技術詳細よりも 俯瞰・分析・改善・マネジメントの視点 が重要。
- 令和元〜7年度の出題テーマは、人手不足、品質不正、SCM混乱、脱炭素、DX。
- この20語を軸に答案を組み立てることを想定して学習すればほぼ対応可能。
次は選択Ⅱ・Ⅲから。
同じく頻出している専門用語を20個集めたよ。
📊 選択科目Ⅱ・Ⅲの頻出専門用語20語
📦 生産・物流マネジメント
① 計画(需要・生産・在庫)
- 需要予測(Forecasting)
- 生産計画(MPS/MRP)
- 在庫管理(Safety Stock/ABC分析)
- 負荷計画(Capacity Planning)
② 生産管理(工程・設備・人員)
- 工程管理(リードタイム短縮)
- 設備総合効率(OEE)
- ラインバランシング(タクト・サイクル)
- 多能工化(スキルマップ)
③ 品質管理(不良・標準化・リスク)
- 品質管理(QC七つ道具)
- 標準化(作業標準・手順書)
- 不良低減(歩留まり改善)
- FMEA(故障モード影響解析)
④ 物流・SCM(調達・輸送・在庫・国際)
- サプライチェーンマネジメント(SCM)
- 調達管理(購買・サプライヤ評価)
- 物流最適化(輸送・保管・ピッキング)
- グローバルロジスティクス(国際輸送・貿易)
⑤ 改善・DX(カイゼン・自動化・データ)
- カイゼン(ムダ取り・5S)
- TPS/JIT(ジャストインタイム)
- IoT・スマート工場(設備データ活用)
- AI・データ分析(需要・品質・設備予知)
🎯 この20語が“生産・物流マネジメントのⅡ・Ⅲ”で強い理由
- Ⅱ-1:課題整理 → 需要・在庫・工程・品質・SCMが必須
- Ⅱ-2:技術的対応策 → 計画・改善・自動化・標準化が必須
- Ⅲ:経験論述 → 現場改善・品質・SCM・DX語彙が必須
- 令和以降:SCM混乱・人手不足・DX・品質不正が急増
- 計画 → 生産 → 品質 → 物流 → 改善・DX の5領域で整理できる
🛎️ サービスマネジメント
① 計画(需要・設計・キャパシティ)
- サービスデザイン(顧客価値・体験設計)
- 需要予測(来店・問い合わせ・利用量)
- キャパシティ計画(人員・設備・ピーク対応)
- サービスプロセス設計(Blueprint・可視化)
② 提供(オペレーション・人材・接点)
- サービスオペレーション(受付・提供・後処理)
- 人的サービス(接遇・コミュニケーション)
- マルチチャネル対応(店舗・Web・コールセンター)
- 顧客接点管理(CX・タッチポイント)
③ 品質管理(満足度・標準化・改善)
- サービス品質(SERVQUAL)
- 顧客満足(CS)・NPS
- 標準化(手順書・マニュアル)
- クレーム対応・サービスリカバリー
④ 運営(効率化・人材・収益)
- 業務改善(ムダ取り・プロセス最適化)
- 人員配置(シフト・スキルマップ)
- 収益管理(単価・稼働率・LTV)
- 外部委託・BPO(業務委託・効率化)
⑤ DX(データ・自動化・オンライン化)
- デジタル化(オンライン予約・電子受付)
- CRM(顧客データ活用)
- AIチャットボット・自動応答
- 業務自動化(RPA・省人化)
🎯 この20語が“サービスマネジメントのⅡ・Ⅲ”で強い理由
- Ⅱ-1(課題整理)で必ず問われる → 需要変動、品質ばらつき、人手不足、顧客不満をすべてカバー
- Ⅱ-2(対応策)で必須の → 標準化、業務改善、DX、CRM、AI が揃っている
- Ⅲ(経験論述)で書きやすい → クレーム対応、CS向上、人員配置、業務改善がそのまま使える
- 令和以降のテーマ → オンライン化、CX、DX、人手不足に完全一致
- 計画 → 提供 → 品質 → 運営 → DX の5領域
📊 経営工学部門~まとめ
経営工学部門は、生産・物流・サービス・プロジェクトといった領域の違いを超えて、 「社会と組織の仕組みをデザインし、持続可能性を高める」 という一点でつながっている。
価値をつくり、届け、改善し、再び循環させる。 その一連のプロセスこそが、企業の生命線であり、社会の生産性を支えるOSだ。
この世界を“専門用語”で可視化すると、 複雑に見えた経営工学の体系が、 計画 → オペレーション → 品質 → 組織・人材 → DX・データ活用 という一本のストーリーとして立ち上がる。
自分がどの領域で価値を生み、 どんな未来の組織や社会の仕組みを描きたいのか。
その答えは、 経営工学という「仕組みの科学」の構造を知ることから始まる。
