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技術士第一次試験~基礎科目~

技術士

技術士第一次試験は技術士への第一歩で優れた技術者への登竜門となっています。
学生時代に合格し、入社と共に技術士補となる方も増えている印象があります。
今は20代で技術士になる方も決して珍しくない時代に。
若い頃から技術士を目指す方は、早めに一次試験に合格しておきたいところですね。

1.試験概要
技術士第一次試験は、機械部門から原子力・放射線部門まで20の技術部門ごとに実施し、技術士となるのに必要な科学技術全般にわたる基礎的学識(基礎科目)及び技術士法第4章の規定の遵守に関する適性(適正科目)並びに技術士補となるのに必要な技術部門についての専門的学識(専門科目)を有するか否かを判定し得るよう実施されています。(出典 技術士第一次試験実施大綱)

試験は基礎科目、適性科目、専門科目の3科目で、全科目択一式で解答時間は次のとおりです。

出典 技術士試験 受験のすすめ / 日本技術士会

基礎科目は1時間で15問(4分/問)、適正科目も1時間で15問(4分/問)、専門科目は2時間で25問(4.8分/問)となっています。
解答に要する時間は、一級建築士試験の6.5時間で125問(3.12分/問)に比べればややゆとりがあります。
基礎科目は5つの分野から各6問出題され、3問選択して答えることになるため、選択する問題を迷ってしまうと時間をロスしてしまいます。適正科目は時間にゆとりがあると感じると思います。専門科目も35題中25問を選択して解答することになりますが1問当たりの時間にゆとりがあるので時間的には問題ないと思います。
合否判定基準は次のとおり、3つの科目で各々の得点が50%以上となっています。

出典:令和6年度 技術士第一次試験 受験申込み案内 / 技術士試験センター


2.基礎科目の内容と対策
科学技術全般にわたる基礎知識出題分野は、次の(1)~(5)のとおりとなっています。
科学技術全般ってかなり広範囲ですね。

(1) 設計・計画に関するもの(設計理論、システム設計、品質管理等)
(2) 情報・論理に関するもの(アルゴリズム、情報ネットワーク等)
(3) 解析に関するもの(力学、電磁気学等)
(4) 材料・化学・バイオに関するもの(材料特性、バイオテクノロジー等)
(5) 環境・エネルギー・技術に関するもの(環境、エネルギー、技術史等)
出典:技術士第一次試験の科目 / 日本技術士会 HP

過去問と正答は日本技術士会のHPで公表されていますが、解説まではないので市販の参考書などで学ぶ方法が一般的です。下記①②の図書で十分かと思います。
①技術士教科書 技術士 第一次試験問題集 基礎・適性科目パーフェクト
②技術士教科書 技術士 第一次試験 出るとこだけ! 基礎・適性科目の要点整理


基礎科目は苦労される方も多いと思います。私が合格したのはかなり前なので、これから私が受けるとしたらどう対処するか整理してみました。

基礎科目の15問中8問正答をどうやってとるか?
15問中11問(73%)が安定的に正答できるようになれば実際の試験で50%以上は取れると思います。3割の問題は割り切って捨てる作戦でいきます。
<基本方針>
・自分が得意な分野の土木、環境に関わる問題はしっかりおさえる。(日頃の学習)
・得意ではないが頻出問題をおさえる。(日頃の学習)
・得意でない問題は選ばず、解ける問題で点を稼ぐ。(試験本番)
<1群 設計・計画>
・土木系なら材料や構造の知識として押さえておきたいところ。
・2問正答できるようにする。
<2群 情報・論理>
・用語問題で2問正答。n進数は頻出問題なので解けるように。
<3群 解析:物理系>
・数学系で1問、物理系で1問正答。
<4群 材料・科学・バイオ:材料>
・材料で1問、化学系で1問正答。
<5群 環境・エネルギー・技術>
・知っているかどうかの問題。
・過去問を解いて用語や統計的な資料を環境省HP等で確認して2~3問正解が取れるようにする。

計算問題対策
・計算問題は避けて通れないのが一次試験。でもパターンが分かれば解けると思います。参考書の説明ではわかりにくい場合は、ネットやその分野の本を調べたりして理解を深めたいところです。

用語問題対策
・言葉の意味、定義などを頻出用語は押さえておきたいところです。

知識問題
・知っているかどうかの問題なので頻出問題の最新の動向も理解しておきたいところです。

というのが私なりの作戦でしたが、技術士第一次試験は解説をしてくれているホームページも多いので、まずはネットで情報収集ですね。


3.まとめ
やはり試験は過去の傾向を知り、対策を立てて臨むのが定石です。昔は合格率10~20%の時代もあったような気がしますが、最近の合格率は30~50%です。私の周りでも文系出身の受験者、営業や事務系の仕事をしている受験者も合格しています。しっかり対策すれば合格できる試験ですので短期集中で合格を掴みましょう!