ドラマ『Believe-君にかける橋-』の第1話で、木村拓哉さん演じる「しごでき!狩山 陸」の名刺に注目が集まりました。
名刺には
土木本部技術部長
狩山 陸 Riku Kariyama
一級建築士
技術士(建設部門)
の表記が。
3月の段階では主人公は一級建築士と発表されてましたが、X投稿を中心に「橋なのに一級建築士?技術士だろ」なんて議論がありました。始まってみるとXの影響があったのか一級建築士で技術士(建設部門)ということで、建設業界の皆さん納得という結果になったかなと思います。
この名刺は技術士の認知度アップに貢献してくれると思います。
さて、もう少し深掘りしていきます。
まず、狩山陸が勤務する帝和建設は従業員8,000人のゼネコンで、スーパーゼネコンクラスです。そこの土木本部技術部長はかなりエリートといえます。
土木本部に技術部があってその部長であり多くの部下を抱えている設定だと思いますが、たまに技術部長という肩書で部下を持たないという(ラインから外れた)人に出会うので、「土木本部技術部 部長」とした方がよかったと思います。
そして、スーパーゼネコンの管理職であれば、技術士(建設部門)はもちろん、技術士(総合技術監理部門)は持っていて当然かと思いました。私が日頃名刺交換している各社の技術系管理職は、技術士(総合技術監理部門、建設部門(又は上下水道部門など))が当たり前で、個人的には技術系管理職にとって技術士(総合技術監理部門)は必須資格であると思っています。(資格があれば管理職の資質があるという意味ではなく、管理職であればそれくらい持っているべきという意味で)
最後に、一級建築士と技術士を保有されている方は、技術士複数部門(総合技術監理部門と建設部門、建設部門と上下水道部門など)を保有されている方よりもレアな存在です。そういう意味では狩山陸は希少な存在です。ただ残念だったのが橋屋を自称するのであれば技術士(建設部門)を先に表記して欲しかったところです。一級建築士と技術士はどちらが上とかいう問題ではなく、土木本部に所属していることや主たる業務が橋であることを踏まえて技術士を先に表記して欲しかったという意味で、これは受け取った相手に対する配慮です。そうでないと建築が専門で土木本部に来た人、建築歴が長く土木歴が浅い人と勝手に受け取られてしまいそうで・・・これは私の勝手な思い込みかもしれませんのでどちらでもよいかもしれません…
技術士と記載された名刺の登場を評価し、ドラマの中の狩山陸の活動に注目していきたいところですが、「名刺に技術士(建設部門)と書いていない方が良かった」という展開だけは避けていただきたいなと思っています。これは一級建築士も同様ですが…
もう名刺は出てこないと思いますが、もし出てきたら、こんな名刺を期待します。
また、彼が手掛けた建築も見てみたいと思います。
土木本部 本部長
狩山 陸 Riku Kariyama
技術士(総合技術監理部門、建設部門)
一級建築士