国家資格の登録免許税

国家試験に合格したら、登録をして初めて資格者となります。
登録には、登録免許税が課されますが、資格によって金額は様々です。

登録免許税って何？
登録免許税は、国家資格を登録する際に課される税金です。
登録免許税法
第二条　登録免許税は、別表第一に掲げる登記、登録、特許、免許、許可、認可、認定、指定及び技能証明（以下「登記等」という。）について課する。
第三条　登記等を受ける者は、この法律により登録免許税を納める義務がある。（以下略）

登録免許税は、基本的に、登記などによって生じる利益に着目するとともに、登記・登録などの背後にある財の売買その他の取引などを種々の形で評価し、その担税力に応じた課税を行うもので、登録免許税を課税対象から見ると、不動産登記に対して課されるもの、商業登記に対するもの、人の資格や事業免許などに対するものなどがあるとされています。
内閣府 わが国税制の現状と課題 －21世紀に向けた国民の参加と選択－ 答申（PDF版）第二 個別税目の現状と課題 四 資産課税等 ７．登録免許税 (1)登録免許税の意義と仕組みより

つまり、国が定めた資格制度に登録し、業務を行うことで利益が得られるので、担税力（税を負担する能力）に応じて税を負担してくださいということですね。

登録免許税はいくら？なぜ資格によって金額が異なるの？
国家資格の登録免許税の金額は、担税力（税を負担する能力）を示すと解釈して良さそうです。
登録免許税が高い程、担税力が高い資格。つまり利益が得られやすい資格と解釈できます。

登録免許税法 別表第一 三十二より（登録免許税1.2万円以上を抽出）
６万円：公認会計士、弁護士、税理士、医師又は歯科医師、弁理士、一級水先人、不動産鑑定士、一級建築士
３万円：行政書士、司法書士、土地家屋調査士、技術士*、薬剤師、獣医師、社会保険労務士、第一種作業環境測定士、計量士、二級水先人、海事補佐人、海事代理士、測量士
1.8万円：定期運送用操縦士
1.5万円：技術士補*、公認心理師*、管理栄養士*、社会福祉士*、精神保健福祉士*、第二種作業環境測定士、一級海技士（航海）、一級海技士（機関）、三級水先人、測量士補
1.2万円：一等航空士又は航空機関士
無印：業務独占資格、*印：名称独占資格（筆者調べ）

業務独占資格でなくても技術士は３万円です。技術士補や測量士補は「補」であっても1.5万円と意外と高く、士補といっても立派な国家資格。
相対的に見てこれらの資格は担税力が高いという評価なのでしょう。（そう信じたい気持ちがあります。）

ちなみに、定期運送用操縦士はパイロットの資格で、国内線や国際線の定期航路の航空機を機長として操縦する場合等に必要な免許で操縦士の最上位に位置づけられています。
技術士は定期運送用操縦士よりも登録免許税が高いとはちょっと驚きです。

私は土地家屋調査士は未登録ですが、一級建築士、技術士２部門、測量士、技術士補、測量士補を登録しました。（〇〇士補は〇〇士を取得すると使うことはありませんが）
登録免許税をたくさん支払ったので、担税力をもっと高めなければ。